シュウガ・クロウ

 やはり、ポッカ島というド田舎の孤島に暮らしていた十七歳くらいの少年。

 目元が四六時中すずしいせいか生え際が危ういせいか少年と言っていて違和感が拭えないが、とにかくベルジのマブダチ(死語)である。らしい。ようだ。

 ポッカ島ロボット事件のいざこざのうち、彼も「魔導兵器クロイツ」と融合できる素養を認められてスカウトされたが、当然とばかり拒否。しかし、クロイツと同化した影響から根暗に切羽詰ったベルジに押し切られ、土壇場になってマジェンガ行きとなる。



蛇足:

 しょっぱなこそ影の主人公っぽいクールな気障ったらしさが垣間見えたが、まぁ字は読めんし書けんし船酔いはゲロマックスだしマジェンカのゲストホテルで晩メシ8皿もっしょもっしょたいらげるしマンガが進むたった3ページだけで鼻ちょうちんプーで寝コケるしで、ぽろっとシリアスに「気に入った。お前をもらうぞ」なんぞと血キズ舐めながら言われた時には、不覚ながらDNDD、へそで茶を沸かしてしまった(そこまで言うか)。

 とりあえずデコ面積の不安定さにかけては他の追随を許さない。

 基本的に無口・無表情・無愛想の三拍子で一見とっつきにくいのだが、それは少年漫画の主人公らしい主人公(物静かでクールな実力者タイプ)を気取っているのではなく、マイペースの極致に達しているがゆえである。事実こいつは、ポッカ島にロボットが襲来して島滅亡まであと何秒というカウントダウンの最中でさえ、まわりの驚天動地を横目に鼻ちょうちんプーで昼寝を決め込んでいた。

 投げ縄が得意らしく、落っこちている木の実だろうが殺陣(たて)をやらかす海賊の手首だろうが、狙ったものは何でも引っ掛けて手繰り寄せる。ちなみにシュウガはコミックス3巻 第13話:ベルジとズゥ にてキマイラという馬鹿でっけぇイカレ化け猫(みたいなもの)を満身創痍になりながら屈服させているが、投げ縄を主力にどうやって戦って勝利を収めたのか疑問で疑問で仕方がない。とはいえ、このバトルシーンはマンガで一切タッチされなかったので、迷宮入り確実である。おのれ。

 疑問ついでの話になるが、ベルジ・シュウガ・クリムらが「きょうだい」のように表現されることがあり、この場合シュウガは「次男」として言い表されている。なんでこいつが次男なんだ? 周囲の動向つゆ知らず鼻ちょうちんプーであっても、あるいは船室にひきこもってひとり船酔いデラックスに翻弄されていようとも、最後には必ずベルジやクリムのフォローに回っているところが「なんだかんだで他きょうだいの尻拭いを免れ得ない役割 = 次男」っぽいからだろうか。

 ちなみにベルジの父親が死亡した事件にシュウガの父親が関係しているかのような夢をシュウガがみたことがあるが、その夢から目覚めたシュウガは、まったくもって人生まるごとつまらなそうな仏頂面で、トラウマじみた反応も特段みせなかった。自分の父親がマブダチ(死語)の父親を殺害したともなれば、寝汗びっしょりで頭を抱えてハアハア肩で息しそうなもんだと思うのだが。

 まぁとにかく、3巻(2009年現在)たっても摩訶不思議な野郎である。おかげで一番大好きだ。