第5話 秘策、青い手
薬草王子(28歳・混血・独身・貧乏、備考:原作よりも情熱および爽やかさのゲージ上昇(さながらマタドール並))がカバーで微笑んでいるDVD3巻目。ゴマすりセットを手に、バルサと並んで幸せそうです。どうせならカメラ目線のアングルカットでも良かったのに(明らかに不自然だろうそれ)。
さて、そんでもって5話目。青い手って、「夢」の冒頭でバルサに叩きのめされた、刀の柄を傾けて担いでた奴隷屋さん(奴隷屋さんって……)ですよねと思っていたら、オープニングはタマゴ老人のリピートバックからでした。改めてこの場面を見ると、目が合った瞬間に、ばあちゃんの視線が水鉄砲だったかのようにチャグムが冷や汗をかき出すのが分かります。確かに今まで王子がであったことのないタイプでしょうな。未知との遭遇です。
そしてチャグムが助けを求める先に気づき、ようやっとバルサがそこにいることを認識するトロガイ。現在の状況把握の遅さを怒涛のごとく盛り返し、あっという間にDVD2巻分の話をぶあっと察してしまいます。どうやらこれまた脳みその偏った天才であるようです。
トロガイ「ちょいと見せてもらうよ」
こないだの池のほとりと同様に、顔面をプリンスの腹に突っ込んでガン見してます。あんた顔洗う時だって、タライにこんなに突っ込みゃせんだろうに。そしてタマゴにちょっかいかけようとして息苦しくなったのか、水面の餌にたかるコイのような面構えで復帰します。おお、ここでニュンガ・ロ・イムという名詞が。む、サグやナユグまで。ここら辺について回る意味合いは原作から引継ぎですね。チャグムは原住民の言葉まで習ってんのか。DNDDらが古典や漢文を履修するののハイレベルバージョンですかね。
トロガイ「満月の時には、サグとナユグが強く引き合うというからね」
へえー。ミミズと同じですか。ミミズも満月の夜に土から抜け出して地上でデートしますよね確か。そんでランデブーの果てにテンション上がった奴は道路まで転げ出て、無論アスファルトだから地中に戻れず、翌朝車に轢かれたり水溜りで溺死したりしてますけど。調子に乗った者に対する訓戒を死をもって教えてくれます。
とりあえず、話題は進んでニュンガ・ロ・チャガへ。嫌味なのか本当に訊きたいから訊いているだけなのか半々なせりふをずけずけとかまし、ついにチャグムは体調不良。それをほっといて、あくまでマイペースに物事を運ぼうとするトロガイさんですが、ちゃんとタンダの言葉で思い直したりバルサの意見を聞いたり(ここでバルサが声が響かないように腹の傷を抑えているしぐさが自然ですね)と、年の功も発揮しております。しかしバルサの強引な手ってなんだろか。
さて、お外で屈みこむおチャグは、サヤの気遣いに糸か切れたのか辛そうに口元を押さえてます。思わず「つわり?」と呟いてしまったのは、「ユリイカ」の守り人特集を読んだせいであったのか、真実は永遠に闇の中です。
バルサとトロガイだけで話す中、ジグロやら二年前のタンダとのバトル(NOT痴話ゲンカ)とか、今後明らかになるだろうことがちょろちょろと出てきますな。まあ、トロガイが酒をひとしきり飲み干したのを見計らって「もういいでしょ、かまってかまって♪」と膝に飛び込んできたモルうさのキューティーさに打ちのめされた事は外せないポイントでしょう(DNDDのみ)。全部なんとかするって啖呵を切るバルサさん、あんたリロイ・シュヴァルツァーですか(←小説『ラグナロク』より)。畜生、エアスト・ノインはどこへいった!
とか、自分的にはもはや黄昏のライトノベルを持ち出してる場合に、戻ってきたおかあさん(三十路間際・原住民とのクォーター・独り上手(多分)・やはり貧乏、青臭さと熱意を先走らせるレベルは原作比にてもはや火曜サスペンス劇場の刑事並み(嘘です))達が、室内に戻ってきます。ああ、あの一匹狼はぐれたやつなのかあ。毛がふさふさしたツメ(←アニメ『ウルフズレイン』より)かと思いましたよ。
それにしても、このCMの間の画面らしき卵。やはり卵割なようで、もうワニの背中のような模様になってます。そりゃつわりも起きるかなというような(違います)。
さて、なんかバルサに仰せつかったのか、タンダとトーヤとサヤは山を降りています。トーヤはとても不服そうです。
歯の本体「俺たちは、バルサ姐さんの為なら、たとえ火の中水の中なんだぜぇ」
半デコの本体(火でも水でもなく村の中に行けって言われただけでこんだけ文句たれるホラフキだから
キノピオの鼻のごとく歯が伸長すんだよ)
といった黒い炎もかくやといわんばかりの心境がチラ見えする顔つきで振り返るサヤはまあ置いときまして(冗談です)、なにやら山道を行く集団と遭遇。なんかやたら長州小力みたいな容姿の人とその仲間たちから情報収集すると、いつのまにやらバルサ、エンペラー宅に放火してトンズラこいた極悪人になってます。山狩りの布石としての嘘八百。ものすごい人数が上京してますね。
その上京先の光扇京はというと、皆さん服装がブラックです。チャグムのウソお通夜ですか。細いひげ(帝)が、斬れ味悪そうな肉厚の剣を振ってますが、体力なさそうなおっさんが軽々持てるのだから多分模造品(主成分:発泡スチロール(87パーセント)、残りはベニヤ板(柄の部分))ではないかと。ガカイさまは、うすら寒い脳天をさらしているというのに、なぜか聖導師はフードです。おじいちゃんだからか。
そのころ砂糖様(シュガの愛称)は、なんともトロい動作で、仕掛け机を開けてました。国儀はやはり免除されているようです。そのバックにある機械仕掛けの掛け時計のような装飾とか、明かりが失せるに連れて白黒に変化していく室内の風景が気になります。綺麗だなあ。そんでもって、通信販売のまな板の在庫倉庫のような秘文の間。落ちたらいっかんの終わりのような深さにもかかわらず、手すりの一つも見当たりません。アレ最下層でトイレとか行きたくなったらどうしてくれようか(済ませてから来なさい)。
さて、ここで場面は薬草王子です。あ。ノギ屋の弁当、床で干からびてるよ。バルサの隠したお宝はちゃんと便所の水流に隠れたまま手付かずでした。
タンダ「よかった、無事だったか」
(じゃ、ちょっくらパシリの駄賃でも貰おうかな)ガチャガチャ
といった腹グロな一面は毛ほどもなく、爽快プリンスのお使いは続きます。なんか立派な家が立ち並ぶ界隈に立つ、これまた大仰なおうちに入って行きました。
ウソ王子「ごめんくださぁい! ごめんくださぁい!」
出てきた人「お客様。本日は喪に服すという事で、商売の方は……」
王子臭にほだされたのか、キューティクルの保たれたドクターキリコ(←マンガ『ブラックジャック』より)のような眼帯ロンゲが登場しました。って、ここが青い手かい! 裏の顔のことをあっさりと口に出され、茶髪キリコは目の色を変えました。全身で「ゴロツキ」と主張している人たちがどやどやと出てきましたが、タンダは動じてはいても怖気づいてはいません。
分かりやすくヤクザな奴「お前、あの短槍使いとはどういった間柄だ!」
タンダ「堂々と言えるほどまで間柄が進展してたら
自分からとっくに吹聴してまわって
今頃ウハウハ Max にきまってんだろがこのクソウズが!!
テメェどうせその肺から汚濁した空気吐き出すしか能がねぇんだったら
言われる前からその程度の空気読むくらいやっとけや!! うわーん(泣き去る)!!」
といった逆ギレをかますこともありませんでした。当たり前ですが。そうですよね、幼き日に常日頃接していたジグロのアレな空気に比べたら、こんな悪逆とした気配ていど屁の河童ですよね(嘘つけ)。
貧相なワル「ぶっ殺すぞゴルァ!!」
まぎれもなく王子「穏やかじゃないなあ!」
むしろ穏やかさをこのメンツに要求するタンダの方がこの場合奇妙ですけれど。やはりここは人身売買組織だったようで、それに気づかされたタンダはようやっと顔色を変えました。
さて、大草原の中の小さな家というかタンダの山小屋。今度はわりときちんと短槍を補強し終わったバルサの元に、髪質のいいキリコブラウンら一行が乗り込んできます。しっかりサヤをかばうものの怪我人(バルサ)と反対方向へ逃げるトーヤの男気はプラスマイナスゼロ。一行のバックにタンダが見えるんですが、こいつらと何話しながら山越えてきたんだろうか(多分無言でしょう)。バルサの様子に拍子抜けしたのか、キリコは乗り込んできた意気の割りに、やたら素直に応じています。話を真っ先に読み取った婆さんは「ははぁーん」といった様子でニヤリ。どうやら人海戦術に頼った山狩りに対して、こちらもそれ相応の数の異国人(買い取った奴隷達)をばら撒く事で、連中の目をくらましてしまおうとのことらしいですね。タンダの直情径行もひらりと受け流し、バルサはとっとと商談をまとめてしまいました。
エセキリコ「なにやらかしたか知らねぇが、ほとぼりが冷めたら戻ってこいよ。
今度こそ俺と組んでひと山当てよう」
ツンデレです。最初ツンツンしてるくせにあとでデレっとなってくれやがるという、噂のツンデレとみて間違いありません。あれ? 人目があるところでは冷たいくせに、二人きりだと甘々チュッチュになるのがツンデレでしたっけ? 知りませんよンな詳細。まあとにかく、敵という立場を抜きにすれば嫌いじゃないというかむしろ引き込みたいという雰囲気の頭目をはねつけ、バルサさんは彼の馬もよこせと言い出しました。蹄の音に特徴がある、相当に上物の馬のようです。
頭目「ああん? そいつは無理だ。聞けねぇな」
笑顔のバルサ(じーっ……)
置いていきました馬。目でオトしました。馬を預かるタンダの表情がまた機嫌悪そうな渋面です。
バルサ女の手腕を褒めちぎる出っ歯を尻目に、やはりタンダはめちゃめちゃ不服そうな面構えです。普段が柔和な分、その空気はこれでもかというほど露骨。その事についてバルサさんが尋ねると、まず「いや、相変わらずたいした奴だと思ってさ」と褒め言葉がおん出てきて、彼女自身意表を突かれた様子ですがが、
タンダ「お前は一人で何でも出来ちまう。でも……
こんな時くらい、俺を頼れよ!!」
どんだけぇー!!
と叫んだのはDNDD以外に、女子中学生を中心として全国に三千人を下るまい(推定)。頼られまくってるじゃありませんかアンタ! アンタいなかったらバルサ生傷化膿して今頃は没後十年とかそんなのでしょうに! 今だってパシリしたり手となり足となり働いてるのに、どんだけ頼られたいんですか! そんなんならお前もう朝顔につっかえる竹ひごとかになっちまえよ!
とかやってるうちに、場面はバルサによって解放された人々へ。ヨゴには砂丘があるのか……(気候的に砂漠じゃなかろう)。さて、バルサの策はどう働くやら。
といったような具合で、次に続きます。激動チックな次への幕間に、四コマでもどうぞ。
第5話漫画
第6話 青霧に死す
死すって誰が。
とかこの予告フレーズにどきどきさせられたんですが、とりあえず最初は、森も美しい場所でバルサが自主練しています。あれ、わき腹が痛んだのに、タンダが出てこねぇぞ。「やっぱりまだ痛むね」「あたりまえだろ」は?
と脳内「?」の視聴者をよそに、話はチャグムの断髪式へ。おう。サヤが美容師役ですか。てっきりタンダが切ると思ってました。
プリンスの髪を切るっちゅーことにためらいを見せるサヤとトーヤですが、そこは街っ子らしく即断即決、さっさとジョキジョキはさみ(正確には小刀)を入れます。金の髪留めごと髪の束も落下です。散髪前にヘアアクセサリは外しとくもんでは?
気を使ったのか居たたまれなくなったのか、薪割をしていたタンダは席を外しました……って、あんた家にいたならなんで朝練してるバルサのとこに来て例のせりふを(以下略)。
チャグム「……これでもう、どこから見ても皇子には見えんな」
バルサ(口きけば一発だけどな)
とか思ってはいないでしょうけど。
軽口で、周囲の腫れ物に触ってくるような気配を和ませようとするチャグムは、やはり頭がいい子だなあと思いますね。しかしそれにころっとだまされてホッとした感じの出っ歯(トーヤ)と半デコ(サヤ)の背後では、なんでもお見通しなバルサが顔をしかめています。こりゃあ大人並みに頭がいいゆえに、子供の癖に大人並みに無理して、しかも無理してる事に気づかない類のアホだなと悟ったようです。
それからバルサたちは、ロバを弟子の身内からかっさらったタマゴ老人(トロガイ)と連れ立って、どこかへ去る様子。
タンダ「バルサ」
「死ぬなよ」
バルサ「ああ」
せつねぇ。二年越しに交わした単語の少ない事に加えて、別れ際さえこの始末。そりゃぐずぐずしたくもなりますよ。トロガイさんもとっくに女があがった身であろうとはいえ、この程度のことにお叱りを授けなくともよろしいではありませんか。もっとも、婆さんの言葉は大概正しいから反駁も満足に許されません。ええい歯がゆい。
歯「あの分じゃ、おてんとさんが出てるうちに青霧峠につけるかどうか、怪しいもんだ」
青霧山脈を越えるんですか? 舞台は新ヨゴ皇国でなくカンバルですか? またユーターンしてくるのだろうか。
さて、場面は山狩り部隊の描写となります。川辺の本陣らしきところで部下の類推に目くじらを立てる小物(上司)の元に、次々と「怪しい異国人の目撃情報」が流れ込みます。バルサのおとり作戦が的を得たようで、見事に東西南北に人員がばら撒かれていっている模様。
そこの一員として参加しているカリュウドレッド、カリュウドイエロー、カリュウドブルーの元に、カリュウドレッド二号がカリュウドピンク(デコリボン)に抱えられて参上します。頭に包帯巻いてよろよろ。足手まといのスメルをぷんぷんさせながらの登場に、モンが「帰ってクソして寝やがれこのほお骨」と遠まわしに伝えると、
カリュウドレッド二号「体は動かずとも、このジン、考えをめぐらす事は出来ます!」
カリュウドレッド一号「自分の体すらそんなフラフラにしか制御できんブレインなんぞいらんわ! 帰れ!」
と思ったのはDNDDだけでした。ジンをパーティーに加え、カリュウドピンクと、プロゴル○ァー猿のような顔したカリュウドイエロー二号を追っ手にやり、残りのメンバーに号令をかけます。
モン「沈思黙考!」
変身! みかど戦隊カリュウドレンジャー☆ ばぽーん(←決めポーズの背後で炸裂する火薬類の音)
とはなりませんでした。さすがは狩人。変身しない戦隊モノにおいて、ヴァイスグロイツグリー○ンに次ぐ二位の座にあるだけのことはあります(俺的に)。
さて、そのころ、バルサパーティーは山の中です。聡いトロガイは、つぶれたように弛緩して眠るハムうさにダレる雰囲気もなんのそので、シリアスな話を続けます。ここで追っ手を撒いてしまえば、卵がかえるまでの短くない時間を、平穏無事に暮らせるであろうとのこと。すげぇいやそうな表情を見せるおチャグもさらりとシカトし、話を終わらせてパーティーは分割です。
またしても山狩りの場面。からっからに乾いた田んぼ(渇きの相でしょうか)の道を行く、バルサとチャグムにものすごく似た人たちもいましたが、あれって『青い手』の商品だった方々なんですかね? その目撃情報をプロゴ○ファー猿成長版(ゴルフ用品不携帯)ことイエロー二号がレッドに報告すると、「北だ!」と読んでいたはずのモンもあっさりと動揺。まあ、裏の裏の裏とかくるくるくるくるとキリのない床屋看板の回転のような思考を続けていたのですから、そりゃびっくりもします。
モン「やるな……あの女」
負け惜しみでもけなしでもなくまず褒め言葉が出るとは、いまどき珍しい男気です。さすが正義の神の子ミカドによってレッドに選任されただけあります(されてません)。
さて、かなりつらそうなバルサを追い立てる山狩り部隊、なんか気楽そうに握り飯食ってる長州小力と愉快な仲間達もいれば、やたら真剣そうに任務についてる長髪もいます。お役所に使われる身なんて大体そんなもんです。
とりあえず、ぐずることをやめて動き出したカリュウドレンジャーと時を同じくして、タンダの山小屋にも、山狩りの方々がやってきます。って、あの熊の岩山越えてやってきたんでしょうか? いやまあその反対側とかに、別の、もっと平地っぽい平地があるのかな。そして、家に入ってきたおっさん達に、薬を調合し続けるままタンダが一言。
タンダ「なにか?」
キレてます。のたまう言葉尻もステキに冷ややか。爽やかさを氷点下まで凍らせ、中年王子は半ギレです。それに気づかず、山狩りのおっさんは「ここに女が来なかったか」と、地雷を完膚なきまでに踏み抜きやがりました。
タンダ「いくらだって来ますよ。職業柄ね。
でもここに来る女は、用が済んだらみんな出て行きます。
そりゃあそうですよね、薬草にしか用がないんだったら。
わたしだって、女を守るのが男の役目だと思ってますよ。
でも、物心付く前から女の方が先に
生傷こさえてやってくるんだから、しょうがないじゃないですか。
先にその傷治してやんなきゃってなりますよ……
違いますか?」
もろにイジケています。気の毒な独身丸出しの愚痴の吐露に、山狩りのダブルオヤジはめっさ引き腰で、逃げるようにしてタンダの家から出て行きます。中年王子はそれにも無反応に薬をごりごりやり続けてますが、きっとこの数分後、「なに八つ当たりしてるんだ俺は……」と自虐モードになるであろうことが分かる根暗さです。あの薬、服用したら、こもりにこもった陰気のせいで病因なく腹痛とかに見舞われそうな気がしてなりません。悪評を立てたくなくば、売らないほうが無難です(そこまで言うか)。
さて、カリュウドレッドに目を付けられたその時、バルサは地味に母国自慢をしていました。カンバルって草原があるんですか? 岩肌にツンドラ地帯のようなイメージ一辺倒でしたが、どうやらそれとは異なるようですね。
その時、カリュウドレッドとイエローに見つかるバルサ! このあたりは是非ご覧下さい。緊迫感も最骨頂のミュージックをバックに、追走劇が始まります。バルサは次第にわき腹の傷が開き、レッドに泡吹いた馬ごと追い立てられて……ってあれ? チャグムがプリンススタイルに戻って……と疑問を感じた瞬間、前触れもなく狼に食いつかれ、がけ下へええええぇぇ!
え? なんだ? と思ってるうちに、その馬鹿でけぇ狼ががけから駆け上がってきて、口から落としたのは……
青灰色のモロ「黙れ小僧! お前にタンダの何が分かる!」
「初恋を捨てきれぬ、されども新しく女を見つけることも出来ぬ、哀れな愛しい中年だ……」
「お前にあの愚痴が救えるか!」
という言葉ではなく(当たり前)、王子の髪の毛の束です。これ、朝切り取ってたやつですよね? ちゅーことは身代わりですか? と思っていたら、カリュウドイエロー、がけ下に行こうとするカリュウドレッドを必死に止めています。なんかあのいかにも怪しげな霧、毒を帯びているようです。立ち入ると死ぬと。ドラクエにもあったような。
そして、そのイベントを見守るのは、年甲斐もなくロバを拉致したばばあですが……あれ? 狼と徒党を組んでいる。仲良さそうですが、この二大怪獣の関係性が分かりません。
推論@怪獣同士、なんとなく仲がいい。
推論A実はトロガイは加齢したサンである。
場面は国葬してる帝ファミリーの荘厳な場面へ移ります。いくら偽装とはいえ、ちっちゃい時に死ぬなんて相当な不吉なのか、チャグムダディ以下義理の母子すべてしかめ面です。それともスタンダードに悲しみをこらえようとしている顔なのか。なんでもいいですけど。二ノ妃が参加していないことが気になります(死んでないって分かってるから欠席してんでしょうか?)。そんでもって、その背後には、最終決戦に総力戦で立ち向かう白魔道師の親玉のごとく大量のホワイトフードを引き連れた聖導師がいます。チャグムの遺髪を黒子さんにもってこられ、帝には後で伝えるからってそれはいい歳こいたおっさん相手に余計なお世話では。
そのころ、本を抱えたシュガは、廊下で転校生とぶつかり廊下にばら撒かれた本を拾う手と手が触れ合って初恋が芽生えたという事はなく、聖導師と同じくチャグムの訃報を聞いてショックを受けていました。って、あんた最大級の国葬で同僚が勢ぞろいしてる時になにやってんの? 特命が与えられたからって、こんなとこまで免除されるモンなんですか?
そして、例の一寸ズリ歩行(黒バージョン)にて、国葬が開始です。白ちっくな肥満ヤックルの紐まで真っ黒です。とてつもない足音の音響を残しつつ、街中の人々はみんなそちらの方向へ向かって土下座しています。なんでか、タンダも光扇京にまできて土下座してます。自分ン家から出るポジティブシンキングが残っていたんですね。引きこもりにならなくてよかったですよ。
さて、その横に座り込む、このちょっと亜麻色な髪の女性は……
バルサ「薬……あるかい?」
やはり薬にしか用はないもようです。
タンダ「追えば突き殺すとまで言われて、俺は待つしかなかった……
これじゃまるで、武人の女房だ……!」
自分の配役分かってんじゃん。おかあさん。超ぴったり。マジしっくり。
バルサ「悪かったね。だけど今はとにかく……ゆっくり休みたいんだ……」
バルサ、おかあさんにノータッチです。なんたる親父気質。たとえほつれた髪と枯れた唇からギリッギリな状態を表現していようとも、ここはおとうさん決定です。
そのチャイルド役のチャグムといえば、なんとも複雑な表情で国葬を見守っています。分かっていても、こうもあけっぴろに「お前死んだから」と突きつけられると、微妙さも倍増するのでしょうね。
という流れで、この巻の感想はここまで。以下、好まれる方は四コマ漫画(まあ今回はなんとなく三コマにしましたが)までお目通しくだされば幸いです。
第6話漫画